競艇の「コンピュータ予想」は本当に当たる?公式の無料予想と「AI予想」予想サイトの違いを検証してみた
結論を先に置きます。 競艇の「コンピュータ予想」と聞くと、何か特別な有料サービスを思い浮かべるかもしれません。 ですが、これはもともとBOATRACE公式サイト(boatrace.jp)が各レースで無料公開している予想のことです。登録もお金も要らず、誰でも見られます。
一方で、「AI予想」「独自のコンピュータ解析」をうたって課金を求める有料の予想サイトは、この公式の無料予想とは別物です。 今回は、その違いと、課金する前に確認しておきたい点を、公開情報をもとに整理しました。 特定のサービスを詐欺と断定するための記事ではありません。事実だけ、淡々と並べます。
まずは3つに分けて見る
競艇の予想を調べるときは、「確認できた事実」「宣伝されている内容」「確認できなかったこと」を分けて整理すると、判断しやすくなります。
| 確認できた事実 | BOATRACE公式サイトが各レースで無料のコンピュータ予想を公開していること/公式自身が「予想ソフトの販売業者」による被害を注意喚起していること |
|---|---|
| 宣伝されている内容 | (有料サイト側)「AI予想」「独自解析で高い回収率」「まず無料予想で体験 → 有料プランへ」といった案内 |
| 確認できなかったこと | 有料サイトが掲げる的中率・回収率を第三者が再現検証できる公的な仕組み/「コンピュータ予想」をうたう有料サイトがBOATRACE公式と関係があるかどうか |
① 「コンピュータ予想」はもともと公式が無料で出している
BOATRACE公式サイト(boatrace.jp)では、各レースのページに「コンピューター予想」が掲載されています。 買い目とあわせて「この予想に対する自信度は」という表示があり、自信度の目安が添えられています(2026年6月16日時点・当サイト確認)。 これは公式が無料で公開しているもので、お金を払わなくても、LINE登録をしなくても誰でも見られます。
つまり「競艇のコンピュータ予想」という言葉そのものは、本来は無料で手に入る公式情報を指します。 「コンピュータ予想を教えます」「AIが解析した買い目を配信します」と課金を求められたら、まずは公式の無料予想と何が違うのかを確認してよい場面です。
② 「約500レースで検証」という数字をどう読むか
公式のコンピュータ予想について、ある競艇予想の検証ブログが約500レース分(492レース)を集計し、「三連単の回収率は88.2%だった」と紹介しています。 数字だけ見ると公営競技の払戻率(おおむね75%)を上回っているように見えますが、ここは落ち着いて読みたいところです。
第一に、これは特定の期間・特定のレース場を対象にした個人の集計であり、第三者が同じ条件で再現検証できる公的な数字ではありません。 第二に、紹介元のブログ自身も「そのまま乗っかるだけでは稼げない」「自信度の高いレースに絞る必要がある」と条件を付けています。 回収率の数字は、「誰が・どの期間・どの条件で集計したか」とセットで読むのが安全です。条件を外して『回収率○○%』だけが独り歩きしている案内は、慎重に見たほうがよい情報です。
③ 「AI予想」をうたう有料予想サイトとの違い
公式は無料、有料サイトは別物
公式のコンピュータ予想は無料で誰でも閲覧できます。 一方、「AI予想」「独自のコンピュータ解析」をうたう有料予想サイトは、無料予想で体験させたうえで有料プランへ誘導する形が一般的です。 この有料サイトがBOATRACE公式と関係があるのかどうかは、外部からは確認できません。名称やうたい文句が公式の「コンピュータ予想」と似ていても、別物として見ておくのが無難です。
実際、BOATRACE公式(テレボート)は、公式の名をかたる業者による被害が起きたことを、次のように注意喚起しています。
「最近、メールや電話でテレボートの名をかたり、予想ソフトの販売や情報を提供をする一部のサイトを利用した会員が、お金をだましとられるという被害が発生しました。テレボートでは、このような行為は一切しておりませんのでご注意ください。」(日本モーターボート競走会、2017年5月17日) 公式が自ら「テレボートはこのような行為は一切していない」と明言している点は、知っておいてよい情報です。
的中率・回収率を認証する公的な仕組みはない
公営競技の予想情報を販売する業界には、的中実績や回収率を認証する公的な仕組み(公正競争規約)が存在しません。 消費者庁と公正取引委員会は2024年5月13日、競馬情報をめぐる団体について注意喚起を出し、その中で「競馬情報に関する業種において、公正競争規約が設定された事実はありません」と明らかにしています。
これは競馬を例にした注意喚起ですが、「予想情報の販売業界に、第三者が実績を認証する公的な枠組みがない」という構図は競艇も同じです。 つまり、有料サイトが掲げる的中画像や回収率は、第三者が事後に検証できない自己申告の数字として読むのが安全です。
「情報商材」としての注意喚起
国民生活センターは、こうした商品を「情報商材」と呼んで定義しています。 「情報商材とは、インターネットの通信販売等で、副業、投資やギャンブル等で高額収入を得るためのノウハウ等と称して販売されている情報のことです。」(国民生活センター)
同センターによると、情報商材に関する相談は副業・投資・ギャンブル等を含めた全体で、2022年に約7,000件、2024年は4,118件と、依然として多くの相談が寄せられています(競艇の予想情報に限った件数ではありません)。 「簡単にもうかる」という案内をうのみにしないよう呼びかけられている分野である、という点は押さえておきたいところです。
課金前のチェックリスト
「コンピュータ予想で勝てるらしい」と聞いて課金を考えたとき、その前に確認しておきたい点を並べておきます。
- ✓まずBOATRACE公式の無料コンピュータ予想を見たか(有料サイトと何が違うか確認したか)
- ✓有料サイトの「AI予想」が、公式とは無関係である可能性を理解したか
- ✓回収率・的中率は第三者が検証できない自己申告の数字だと理解したか
- ✓運営元の法人登記・所在地を、自分でも確認したか
- ✓失っても生活に影響しない範囲の金額で考えているか
運営元の実在は、国税庁の法人番号公表サイトで社名を検索すれば、自分でも確かめられます。 特商法表記に書かれた事業者名が、法人として登記されているかどうかを見ておくと、トラブル時に相手方を特定しやすくなります。
まとめ
競艇の「コンピュータ予想」は、もともとBOATRACE公式が各レースで無料公開している情報です。 その公式予想を集計した「回収率88.2%」という数字も出回っていますが、これは条件付き・個人集計であり、「そのまま乗れば稼げる」ことを保証するものではありません。
「AI予想」「独自解析」をうたって課金を求める有料サイトは、この公式の無料予想とは別物で、公式と関係があるかも確認できません。 的中率や回収率を認証する公的な仕組みもないため、その数字は自己申告として読むのが安全です。 「コンピュータ予想だから当たる」と気軽に課金へ進む前に、上のチェックリストを一度確認することをおすすめします。最終的に判断するのは、あなた自身です。その判断材料を増やすお手伝いだけは、ケンジがします。
すでにお金を支払ってしまった、高額プランをしつこく勧められている──そんなときは、一人で抱え込まず消費者ホットライン「188(いやや)」で最寄りの消費生活センターに相談できます。当サイトでも、サイト名・URL・勧誘文のスクショをお送りいただければ、確認しておきたいポイントを一緒に整理します。
出典・参考資料
- 日本モーターボート競走会「コンピューター予想」BOAT RACEオフィシャルウェブサイト(2026年6月16日閲覧)
- 日本モーターボート競走会「電話投票会員の皆様へ!!ご注意下さい!!」2017年5月17日(2026年6月16日閲覧)
- 消費者庁「『一般社団法人競馬情報公正取引協議会』と称する団体について(注意喚起)」2024年5月13日(2026年6月16日閲覧)
- 公正取引委員会「(令和6年5月13日)『一般社団法人競馬情報公正取引協議会』と称する団体について(注意喚起)」(2026年6月16日閲覧)
- 国民生活センター「情報商材(各種相談の件数や傾向)」(2026年6月16日閲覧)
- 国税庁 法人番号公表サイト(2026年6月16日閲覧)
- 参考(リライト元):競艇予想の検証ブログ「競艇のコンピューター予想の的中率は?約500レースを分析!」(kyoutei-navi.com、2026年6月16日閲覧)
本記事は公開情報にもとづく検証記事であり、特定の事業者を詐欺と断定するものではありません。 記載内容は取得日時点の情報です。 最新の情報は各公式サイト・公的機関の発表をご確認ください。